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親子で知りたい!パティシエってどんな仕事?なり方は?

みらいの学び
公開日:2025年9月19日 更新日:2025年9月19日
親子で知りたい!パティシエってどんな仕事?なり方は?

「スイーツが大好き」「こんなきれいなお菓子を作れるようになりたい」と、華やかなイメージからパティシエになりたいと思っているお子さまも多いようです。

将来、パティシエになって、自分が作ったスイーツで人々を笑顔にできたらすてきですね。

ここでは、パティシエの仕事内容のほか、パティシエになる方法や向いている人などについてもまとめました。

お子さまがパティシエになりたいと望んでいるのであれば、ぜひ参考にしてください。

もくじ

    パティシエとは?

    パティシエとは、ケーキやタルト、チョコレートなどの洋菓子を作る職人を指します。

    「パティシエ」は、フランス語で「菓子製造人」という意味。本場フランスでは国家資格が必要とされ、社会的地位の高い職業として認められています。

    日本でもお菓子を作る職業の呼び名として知られていますが、和菓子の職人は含まれず、洋菓子を専門とする職人だけを「パティシエ」と呼びます。

    パティシエってどんな仕事?

    パティシエは洋菓子を作る仕事ですが、働く場はさまざま。
    ケーキ店や洋菓子店のほか、レストランやホテル、結婚式場、工場など、多くの場所でパティシエが活躍しています。

    ケーキ店・洋菓子店では、ケーキをメインにお菓子を作り、パティシエが接客することもあります。

    レストランのパティシエは、店内で提供するデザート作り、ホテルや結婚式会場のパティシエは、おもにイベントで使われるスイーツを作っています。
    時には、結婚式用にオーダーメイドのウェディングケーキを作ったり、ビュッフェ用にたくさんデザートを作ったりすることも。

    近年ではホテルラウンジでのアフタヌーンティーも人気を集めているため、見た目も華やかで美しいスイーツ作りのスキルが求められています。

    そのほか、お菓子工場で働いているパティシエも。工場では、大人数で数百個、数千個単位で大量のお菓子を製造しています。

    みらいいには、工場見学の記事もあります。
    お菓子工場の見学に行ってみるのもいいかもしれません。
    小学生にとって工場見学はいいことづくめ!参加しておきたい魅力満載の工場11選

    パティシエの仕事の一日の流れ

    一例として、洋菓子店で働くパティシエの一日の流れを見ていきましょう。

    7:00 出勤

    開店まで店頭に商品を並べないといけないため、朝6~7時くらいから仕事を始めます。
    ケーキやタルトなどは当日に作るのが基本。
    まずは、ケーキなどの生地作りからスタートします。

    ハロウィンやクリスマス、バレンタインといったイベントの時期には、普段より早く出勤する場合もあります。

    8:00 焼き作業・仕上げ作業

    オーブンでお菓子を焼いたり、ケーキに装飾をしたりして仕上げていきます。

    10:00 開店

    開店10分前には、すべての商品を店頭に並べておきます。

    営業中は、商品が切れそうな場合は追加で作ったり、予約のあった商品を作ったりします。

    基本的に接客は接客スタッフが行いますが、状況に応じてパティシエが接客を行うケースもあります。
    直接お客さんと触れ合える貴重な機会です。
    お客さんの笑顔を目にすると、モチベーションがぐんと上がるでしょう。

    13:00 昼休憩
    14:00 作業再開

    仕事帰りの人などが訪れるため、夕方は忙しくなることも。
    少なくなった焼き菓子を追加で作ったり、明日の予約状況などをチェックして、仕込み作業を行ったりします。

    19:00 閉店

    閉店後、清掃やレジ閉めなどを行い、店舗の片付けを行います。翌日の準備をする場合もあります。

    ホテルや結婚式場、工場などは、洋菓子店とはまた異なるスケジュールになるので注意してください。

    パティシエになるには?どんな勉強が必要?

    パティシエになるにはさまざまな方法がありますが、ここでは主な二つのルートをご紹介していきます。
    詳しく説明していきましょう。

    調理や製菓の専門学校で学ぶ!

    パティシエになるには、調理師専門学校や製菓専門学校で学んで、洋菓子店やレストランなどに就職するルートが一般的です。

    学校を卒業して就職しても、すぐにお菓子作りを任されることはないかもしれません。
    しかし、学校でひととおり知識を学んでいるので、理解はスムーズに進むはず。

    調理・製菓の専門学校の多くは2年制です。短期間でパティシエに必要な知識やスキルを学べるため、効率的にパティシエを目指せるでしょう。

    こうした専門学校では、現場でパティシエとして働いている人が講師となって教えてくれたり、海外への留学プログラムがあったりと、学校の特色はそれぞれ。パンフレットを取り寄せる、実際に口コミをチェックするなどして自分に合った学校を選びましょう。

    大学や短大でフードビジネス経営も合わせて学ぶ!

    一部の大学や短期大学では、製菓技術のほか、フードビジネスの経営などを学べるところもあります。
    一般教養にも触れられるため、将来は一般企業や公務員など別の進路も視野に入れることができるでしょう。

    長期休みもあるので、自主的にインターンシップに参加するなど経験を積める点も、大学・短大ならではの魅力です。

    お菓子作りには国家資格がある!

    パティシエになるために必須となる資格はありませんが、パティシエに関連する資格として、製菓衛生師と菓子製造技能士があります。
    どちらも国家資格なので、パティシエとして専門的な技術や知識を持っていることの証明になります。

    就職活動においても、資格を持っていればアピールできるポイントとなるでしょう。

    製菓衛生師

    製菓衛生師は、さまざまな製菓の技術や知識、とくに安心・安全なお菓子を作る際の衛生管理に関する知識を習得しているという証明になる資格です。

    菓子製造技能士

    菓子製造技能士は、一定レベルのお菓子に関する知識・製造技術を持っていることを証明する資格です。

    2級、1級がある点が特徴で、2級の実技試験は「材料の選定」「生地の調整」「成型加工」「熱加工」「仕上げ」まで、1級に関してはさらに「製品検査」「デザイン」「積算及び見積り」までが含まれます。

    パティシエのやりがいと大変さとは?

    パティシエは、多くの人々を笑顔にできるやりがいあふれる仕事です。華やかなイメージがある反面、大変なことも多くあります。

    パティシエは小学生の憧れの職業!

    スイーツの美味しさ、見た目の華やかさや美しさから、パティシエは小学生のあこがれの職業に上位にランクインしています。(参照元:夢はどう変わった?子どもの「なりたい職業」の変化から考える進路選択【データにみる「子どものなりたい職業」(1)】|ベネッセ教育情報

    とくに、小学生の女の子から人気を集めており、その中には「お菓子を作るのが好き」という女の子もいるかもしれませんね。

    甘いスイーツは、一口食べるだけでホッと幸せな気持ちになる人もいるでしょう。
    パティシエは、多くの人々に喜びをもたらすやりがいのある職業なのです。

    日本のパティシエは世界でも活躍!

    日本の洋菓子は世界でも高い評価を受けており、日本人パティシエは数々の国際コンクールでいくつもの賞を受賞しています。

    たとえば、Mont St. Clair(モンサンクレール)の辻口博啓さんを見ていきましょう。

    23歳の時に、「全国洋菓子技術コンクール」において最年少記録で優勝。
    ほかにも、1994年、フランスでもっとも権威ある製菓コンテスト「シャルル・プルースト」で銀メダル受賞、2023年、2024年にはC.C.C.のショコラ品評会で最高位「ゴールドタブレット(金賞)」を受賞するなど、今でも己の腕を磨き続けている世界的パティシエです。

    自身の感性と美的センス、繊細な感覚などによって、素材選びから味、見た目、演出まで自分の考えを形にしていく仕事。食へのこだわりが身を結ぶ職業と言えるでしょう。

    参照元:株式会社スーパースイーツ

    勤務時間は長めで、肉体的な負担も

    華やかなイメージがある一方、パティシエの仕事は肉体的な負担が大きな仕事でもあります。

    仕事中は基本的に立ちっぱなしであることに加え、小麦粉や砂糖の袋などを運ぶ機会も多いため、足腰に大きな負担がかかるケースも多々あります。

    勤務時間も長めで、早朝から仕事に取りかからなくてはいけません。とくに、クリスマスやバレンタインなどのイベントは繁忙期にあたるため、長時間勤務になる傾向もあります。

    パティシエに向いている人とは?

    パティシエの仕事内容ややりがいなどについて理解したところで、次はパティシエに向いている人を解説。
    お子さまに当てはまる特徴はないかチェックしてみてください。

    パティシエに向いているのは体力のある人

    前述したように、パティシエは肉体的な負担が大きな仕事です。
    それため、お菓子作りが好きで、体力のある人が活躍できる職業だと言えるでしょう。
    繁忙期は心身ともに疲労がたまる時期なので、タフであることが求められます。

    体力に自信がある人は、パティシエになる素質があると言えます。

    体力をつけるには、子どもの頃から運動するのもおすすめです!普段から、睡眠もしっかり取りましょう。
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    パティシエに向いているのは我慢強さがある人

    我慢強さもパティシエに求められる資質の一つです。

    パティシエは細かい温度管理や正確な計量など、繊細な作業の多い仕事。
    時には、職場で厳しく作業の指導をされることも想定されます。
    また、最初は準備や片付けがメインになる場合も少なくありません。

    しかし、そのような環境でも、お菓子を作るのが好き、人に喜んでもらいたいという気持ち、お菓子作りに対する情熱を持ち続ける精神力や我慢強さが、大きな武器になります。

    パティシエの仕事は、ほぼ毎日同じ作業の繰り返しです。
    中力を切らすことなく、かつ丁寧に取り組み続ける忍耐力も求められるため、我慢強い人が向いていると言えます。

    パティシエに向いているのは繊細な創造性がある人

    繊細な創造性がある人も、パティシエに向いているでしょう。

    スイーツは一種のアート作品と言われるように、味はもちろんですが、その見た目の華やかさや美しさも重要な要素です。

    飽きられないよう、常に新しいアイデアを求められるため、装飾のセンスや色彩感覚など、自分の感性を活かして独創的なスイーツが作れるスキルは、パティシエとしての強みになります。

    創造性は、生まれ持った才能もありますが、自身で磨くことも可能です。
    絵画や芸術作品などを見る、音楽を聴く、ファッションに触れる。
    周りにあるさまざまなものに好奇心を持って触れることで、独自のセンスを育むことができるでしょう。

    自分で絵を描いてみるのも、創造性やオリジナリティを磨けます。
    小学生が上手に絵を描くコツとは?親のサポートによって上達度は変わる!

    パティシエになるとどんなキャリアが築ける?

    ここでは、パティシエのスキルを活かせるキャリアプランについてまとめました。
    どのようなキャリアがあるのかを紹介します。

    スキルを身につけて広がる職場の選択肢

    前述した製菓衛生師・菓子製造技能士といった国家資格を取得すると、洋菓子店からレストラン、ホテル、結婚式場への転職など、幅広いキャリアを目指せます。

    たとえば、レストランのパティシエは、お客様の誕生日や記念日のためのオリジナルプレートを作れますので、創造性やオリジナリティが身につくでしょう。

    それぞれの職場によって特色は異なっており、身につくスキルも変わりますので、さらなるキャリアアップを実現できる可能性が高くなります。

    経験を活かして他職種にも転職可能

    パティシエの技術とスキルを活かして、パティシエだけではない、他の職種にも転職可能です。

    パン職人

    製菓学校ではパン職人のコースを併設している場合も多く、衛生管理の知識など、共通で学んでおくべき授業もあります。
    パティシエの経験を積んだ後、パン職人としてのキャリアを選ぶ場合も、知識や経験が生きるでしょう。

    チョコレートを専門に作るショコラティエ

    ショコラティエは、チョコレートを専門に扱う製菓の専門家です。
    パティシエの経験を積んだ後、ショコラティエとしてのキャリアに進む場合が多く見受けられます。

    バリスタなど

    スイーツや焼き菓子の調理経験をもとに、カフェでコーヒーに合うスイーツを自作・提案できる点が大きな強みです。
    デコレーションや盛り付けのセンスなどは、バリスタ業界でも高く評価されやすいでしょう。

    テレビや雑誌の撮影などに食べ物を提供するフードスタイリスト

    料理やスイーツを「美味しそう」「華やか」に見せるための盛り付け・小道具選び・テーブルコーディネートを手がける職業です。
    食のビジュアルに関する仕事なので、独創性や美的センスを活かせます。

    食品パッケージのデザイン監修といったメディア系の仕事

    こちらも食のビジュアルに関する仕事です。
    パティシエで培った創造性や色彩感覚、オリジナリティなどを活かし、美味しそう・華やか・人の目を惹くパッケージのデザインを監修できます。

    パティシエの仕事をもっと知りたい!書籍紹介

    パティシエを目指しているお子さまにぜひ読んでいただきたい書籍を紹介。
    お子さまの年齢や興味の深さに合わせて選んでみてください。

    『パティシエになるには?(マンガでわかるあこがれのお仕事)』

    パティシエになりたいと思っているお子さまに向け、今すぐできる練習法などをマンガとイラストでやさしく解説している本です。

    楽しく読み進めながら、パティシエの仕事内容やなり方などを学ぶことができます。

    パティシエになるには? (マンガでわかるあこがれのお仕事) 

    『パティシエのお仕事を見に行く そして、お菓子の作り方もおしえてもらう』

    たくさんの写真を交えながら、実際にパティシエが働いている様子や、お菓子ができあがるまでの工程を紹介しています。

    お子さま向けのお菓子の作り方やさまざまな店のお菓子の写真を掲載しており、実践的な内容となっています。パティシエを目指すお子さまはもちろん、お菓子好きなお子さまも楽しめるでしょう。

    パティシエのお仕事を見にいく そして、お菓子のつくり方もおしえてもらう

    『マンガで体験!人気の仕事:小学生のミカタ』

    小学生のキャラクター「シンマイ君」「シンマイちゃん」が、パティシエの仕事を主人公の体験マンガと解説記事で紹介。

    仕事内容に加え、パティシエのなり方ややりがい、1日の流れなどを、実際に働いているパティシエの人に取材して監修を受けています。インタビュー記事もあるので、現場で働くパティシエのリアルな声を知れるでしょう。

    マンガで体験! 人気の仕事: 小学生のミカタ 

    『お菓子はすごい!:パティシエが先生!小学生から使える、子どものためのはじめてのお菓子の本』

    お子さまがプロのパティシエに丁寧に教わりながら、自分で食べたいお菓子や、贈りたいお菓子を楽しく作れる、お菓子教室のような1冊です。

    写真も豊富で、作り方も丁寧に説明。道具や混ぜ方までひととおり説明しており、わかりやすい内容になっています。

    お菓子はすごい!: パティシエが先生! 小学生から使える、子どものためのはじめてのお菓子の本 

    パティシエは厳しさもあるが、やりがいのある仕事!

    確かな技術で人を喜ばせられる仕事

    子どもの憧れの仕事として上位にランクインするパティシエ。一見、華やかなイメージを抱きがちですが、その裏には厳しさもある職業です。

    しかし、仕事をこなすことで確かな技術が身につき、成功すれば国際的なキャリアも築けるため、世界的パティシエになることも夢ではないかもしれません。

    ぜひお子さまがパティシエを目指しているようでしたら、ぜひその夢を応援してあげてください!

    お子さまのやる気を伸ばす方法は、以下の記事を参考にしてください。
    コーチングは子どもにも効果的!コーチングのプロに聞いた「やる気を伸ばす方法」とは?

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